d. 外国からの指導者の派遣・選手受入
サニックス柔道大会が開催されました
ドミニカ共和国(サントドミンゴ市)におけるIJF(国際柔道連盟)
2006年秋、ドミニカ共和国のサントドミンゴ市において、世界ジュニア選手権の開催に伴い、IJF教育コーチング委員会が主催した柔道セルフデェフェンス・カンファレンス(柔道護身術会議)が10月9・10日の日程で、世界各国のコーチ陣を集めて開催された。
ここに、当法人からから会議に派遣された東海大学体育学部教授 光本健次氏のレポートをご紹介いたします。
ドミニカ共和国は、カリブ海ではキューバに次いで2番目に大きなイスパニョーラ島の東部3分の2を占めており、国全体の面積は日本の九州に高知県を足したくらいの大きさである。この国は、コロンブスが第1回航海のときに足を踏み入れ、当初スペインによって新大陸で最初の町が造られ繁栄したが、その後ヨーロッパ列強や、隣国ハイチの支配を受けたり、さまざまな苦難を乗り越えて、1844年に独立を果たしている。
会議はボカーチカ海岸の海を眺められるHotel Don Juan(ホテルドンファン)で開催され、山下泰裕IJF教育コーチング理事が、世界では多くの人々がセルフデェフェンスを目的として柔道を始めていて、そしてまた、指導者の多くが柔道の技を指導するだけではなく、護身を目的とした技も指導している。そのような意味では、セルフデェフェンスも柔道指導にとっては大切な分野であると挨拶した。
この会議は3カ国4名の講師を迎えセミナー形式で行なわれ、エキスパートとしてアメリカ柔道連盟から斉藤登氏・竹内久仁子氏による「子供のための護身法」、フランス柔道連盟からMr Domagata Eugene(ドマガタ・ユージン)の「柔術を取り入れた護身法」、またイラン柔道連盟のMr Bahman Fekrat(バハマン・フェクラート)の「警察官の護身法」など、午前の部(講義)及び午後の部(実技)に分け、エキスパートがデモストレーション行いながら各国のコーチ陣に指導した。IJFが企画する男女のコーチセミナーは各国で度々行われているが、柔道を通したセルフデェフェンスの模範演技は初めての試みとあって、各国のコーチは非常に興味深そうに聞き入っていた。
近年、治安が良いといわれてきた我が国も、新聞やテレビの報道でもわかるように、一般の人が巻き込まれる犯罪が増加している。それぞれの国における状況や治安はその国々で大きく異なり、この講習で行われた柔道セルフデェフェンスの技がそのまま各国に適しているものとは思わないが、柔道の経験のない者、また柔道をこれから始めようと思っている人たちに、「自分の身は自分で護らなくてはいけない」といった心構えを持ってもらう意味で、セルフデェフェンスは柔道指導の一つの試みとして、今後我が国で教育の一環に役立つように感じている。
なお、柔道セルフデェフェンス・カンファレンスで行った4名のエキスパートのデモストレーションの模様は、2007年3月以降にDVDとしてIJF(国際柔道連盟)加盟国に配布される。
最後に、ご推薦を頂いた全日本柔道連盟及び、資金面でご援助いただいた特定非営利活動法人柔道ソリダリティーの関係各位に御礼申し上げる。
